下痢
「食べた後すぐにお腹がゆるくなる」「水のような便が何度も出る」「原因がわからないまま下痢が続く」
このような症状があると、食事や感染症を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は甲状腺の病気が原因となっていることもあります。
特に甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)では、代謝が活発になりすぎることで腸の動きも過敏になり、下痢を引き起こすことがあります。
「なんとなくお腹の調子が悪い」「ずっと続いているけど市販薬では治らない」
そんなときは、甲状腺の検査も視野に入れることをおすすめしています。
下痢とは?
下痢は、便の水分量が増えて、通常よりも柔らかくなったり液状になったりする状態を指します。
1日に何度もトイレに行きたくなる、という状態も含まれます。
主に次のような分類があります。
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急性下痢(感染症・食あたりなどによる一過性のもの)
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慢性下痢(3週間以上続くもの)
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水様便・泥状便・軟便 など便の性状による違い
慢性的な下痢の場合は、腸の病気だけでなく、ホルモンや自律神経、薬の影響など全身の病気も疑う必要があります。
下痢の原因
下痢の原因は非常に多岐にわたります。主な分類は以下の通りです。
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感染性(ウイルス、細菌、寄生虫など)
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炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
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過敏性腸症候群(IBS)
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薬の副作用(抗生物質、降圧剤など)
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食物アレルギー・乳糖不耐症
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甲状腺機能亢進症(ホルモン異常)
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糖尿病による自律神経障害
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膵臓・肝臓・胆のうの病気
考えられる疾患
下痢を引き起こす可能性のある疾患には、以下のようなものがあります。
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甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)
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感染性胃腸炎(ノロウイルス、カンピロバクターなど)
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過敏性腸症候群(IBS)
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潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患
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糖尿病性自律神経障害
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膵外分泌不全(慢性膵炎など)
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乳糖不耐症
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薬剤性下痢(抗生物質やホルモン薬など)
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大腸がん(特に右側の大腸がん)
甲状腺と下痢の関係
甲状腺ホルモンは、全身の代謝をコントロールしており、腸の動きにも影響を与えています。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の場合
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甲状腺ホルモンが過剰になると、腸のぜん動運動が活発になりすぎて下痢気味になります
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食事内容に関係なく、水様便や泥状便が1日に数回出ることもあります
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一緒に「動悸」「手の震え」「体重減少」「暑がり」などの症状を伴うことが多くあります
注意点
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甲状腺機能亢進症による下痢は、感染性や食あたりと違い発熱や嘔吐が目立たないことが多いです
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市販の整腸剤では効果が出ないことがあり、ホルモンのコントロールが必要になります
検査と治療について
主な検査
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甲状腺ホルモン検査(TSH・FT3・FT4)
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甲状腺自己抗体(TRAbなど)
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甲状腺エコー
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血液検査(貧血、電解質バランス)
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便培養・便潜血検査(必要に応じて)
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腹部エコー・内視鏡(消化器疾患が疑われる場合)
治療の方向性
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甲状腺機能亢進症が原因の場合
→ 抗甲状腺薬などでホルモン値を正常化することで、下痢症状も自然と改善します。 -
感染症や過敏性腸症候群などが原因の場合
→ 消化器系の治療を行い、必要に応じて他科とも連携します。
下痢についてのよくある質問
Q1. 市販薬を飲んでも治らないのはなぜですか?
A1. 甲状腺機能の異常など、整腸薬では改善しない根本的な原因がある可能性があります。まずは血液検査で原因を調べましょう。
Q2. 毎日お腹がゆるいのですが、感染ではないのでしょうか?
A2. 急性の感染ではなく、慢性的なホルモンバランスや腸の働きの異常かもしれません。甲状腺の検査をおすすめします。
Q3. バセドウ病でも下痢になるのですか?
A3. はい、よく見られる症状です。特に食べても太らない・動悸がする・手が震えるなどが同時にある方は要注意です。
院長より
「ずっとお腹がゆるいけど、どこに相談すればいいか分からない」
そんな方にこそ、甲状腺の検査を受けていただきたいと思います。
甲状腺機能亢進症は、疲れやすさ・動悸・手の震え・体重減少など、さまざまな不調を引き起こす病気ですが、ホルモンの調整によって多くの方が改善されます。
当院「かけい内科 糖と甲状腺のクリニック」では、甲状腺専門医が在籍し、迅速な院内検査での診断が可能です。
東浦和駅から徒歩2分。お腹の不調が続く方は、ぜひ一度ご相談ください。
