むくみ
「朝起きたら顔が腫れぼったい」「夕方になると足首がパンパンになる」「靴がきつく感じる」
こういった“むくみ”は、日常生活の中でもよく見られる変化ですが、甲状腺の異常など、体の内側からのサインであることもあります。
特に、甲状腺の働きが低下する“甲状腺機能低下症(橋本病など)”では、特徴的なむくみが出ることがあります。
当院「かけい内科 糖と甲状腺のクリニック」では、こうした症状を甲状腺や代謝の専門知識を活かして丁寧に診断・治療いたします。
むくみとは?
むくみ(浮腫)は、体の中の水分が過剰に溜まり、皮膚の下にしみ出した状態です。
一般的には、足や顔、手などに現れますが、全身性の場合には内臓疾患やホルモン異常が関係していることもあります。
むくみの種類には以下のようなものがあります。
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一時的なむくみ・・長時間の立ち仕事や塩分の摂りすぎなどによる
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慢性的なむくみ・・内臓疾患やホルモンの異常が背景にあるもの
とくに、顔やまぶたがふっくらとむくむ場合は、甲状腺の機能が関係していることがあります。
むくみの原因
むくみの原因は多岐にわたりますが、内科的に考えられる主なものは以下の通りです。
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甲状腺機能低下症(橋本病など)
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腎臓の病気(ネフローゼ症候群など)
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心不全
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肝硬変や肝機能障害
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栄養不足(特にアルブミン低下)
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静脈やリンパの流れの障害
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薬剤性(降圧薬・ホルモン治療など)
特に、甲状腺ホルモンが不足していると、皮膚の下に粘液のような成分がたまり、柔らかいというよりは“ふくらみ”のような独特のむくみが出てくるのが特徴です。
考えられる疾患
むくみがあるときに考えられる疾患として、以下のようなものが挙げられます。
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甲状腺機能低下症(橋本病など)
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ネフローゼ症候群・慢性腎臓病
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うっ血性心不全
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肝硬変・肝不全
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静脈瘤・深部静脈血栓症
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薬剤性浮腫(降圧薬、糖質コルチコイドなど)
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低栄養・低たんぱく血症
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クッシング症候群
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リンパ浮腫
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妊娠高血圧症候群(妊婦の方の場合)
これらの鑑別には、血液検査や尿検査、画像検査などを組み合わせた多角的な評価が必要です。
甲状腺とむくみの関係
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌が不足することで起こる病気です。日本では**橋本病(慢性甲状腺炎)**が原因の多くを占めています。
甲状腺ホルモンが不足すると代謝が落ち、体内の水分や代謝産物の循環が悪くなり、皮膚や組織の下に水分や粘液様物質がたまりやすくなります。
特徴的な症状としては、
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顔やまぶたのむくみ(特に朝が目立つ)
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声がかすれる
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疲れやすい、寒がり
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便秘や皮膚の乾燥
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体重が増えやすい
こうした症状がある場合には、甲状腺機能の検査をおすすめします。
検査と治療について
検査内容
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甲状腺ホルモン(TSH、FT4)
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甲状腺自己抗体(TPOAb、TgAb)
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甲状腺エコー
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腎機能・尿検査(蛋白尿)
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心電図・心エコー(心不全の評価)
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肝機能・アルブミン(低たんぱく評価)
治療の方向性
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甲状腺機能低下症が原因の場合
甲状腺ホルモン製剤(レボチロキシンなど)でホルモンを補う治療を行います。治療により代謝が正常化され、徐々にむくみも改善していきます。 -
その他の疾患が原因の場合
専門的な治療が必要になることもあり、腎臓内科・循環器内科などと連携して診療を進めます。
むくみについてのよくある質問
Q1. むくみはどのくらい続いたら受診が必要ですか?
A1. 数日で改善しない、あるいは繰り返す場合には一度ご相談ください。甲状腺や腎臓、心臓の問題が隠れている可能性があります。
Q2. 顔のむくみが朝にひどくなりますが、甲状腺と関係ありますか?
A2. はい。甲状腺機能低下症のむくみは、顔やまぶたに出やすく、朝方に目立つのが特徴です。
Q3. むくみと同時に声がかすれてきました。
A3. 甲状腺機能低下症では声帯のむくみによって声がかすれることもあります。早めの検査をおすすめします。
院長より
「ちょっと足が重いだけ」「朝はまぶたが腫れる体質だと思っていた」
そんなむくみが、甲状腺の病気のサインであることは珍しくありません。
特に橋本病による甲状腺機能低下症は、気づかないうちに進行していることがあるため、早めの発見・治療が重要です。
私たち「かけい内科 糖と甲状腺のクリニック」では、甲状腺疾患の専門診療と、院内での甲状腺ホルモン検査・エコー検査を行っております。
東浦和駅から徒歩2分、むくみのご相談もお気軽にお越しください。
